日本の自民党は1955年以降、わずか4年間を除いて政権の座を占めてきた。日本で左派・右派のポピュリズム政党が台頭しないのは、自民党という世界最強の「キャッチ・オール・パーティ(包括政党)」が存在しているからだ。いわば何でもありの自民党が、ポピュリズムを吸収してしまうからである。
自民党に吸収されたポピュリストの代表格が、他ならぬ安倍晋三首相だ。
首相就任前の安倍氏は、フェイスブック等で、憲法や安全保障、教育、歴史認識などについて保守的な言動を繰り返していた。しかし、首相就任後は保守的な「やりたい政策」を後回しにして、国民が望んでいた経済政策を優先し、「アベノミクス」を推進した。アベノミクスはポピュリズム的な政策としてスタートした。しかし、その後安倍政権が打ち出してきた政策は、「働き方改革」「女性の社会進出の推進」や事実上の移民政策である「改正出入国管理法」「教育無償化」など、社会民主主義的傾向が強いものばかりだ。